里親になるための10ステップ

里親になるには特別な資格は必要ありませんが、子どもが安全で安心できる家庭環境で暮らし、そして社会へ巣立っていくために、研修や面接などを受けて頂く必要があります。

研修内容や面接の回数等、自治体によって異なる部分もありますが、一般的には、里親として子どもを支えていくためには、以下の10のステップを歩んでいくことになります。

STEP 1

まずはご相談ください

まずは、お住まいの地域を担当する「児童相談所」に気軽にご相談ください。地域によっては、児童相談所以外でも「里親支援機関」といった相談できる場所があります。制度として知られていないことが多くありますし、相談することで解決することもあります。不安なこと、分からないことなど、まずは相談頂くことが最初のステップです。

STEP 2

面接

相談頂いた後に、児童相談所で面接をすることになります。地域によっては「ガイダンス面接」と呼ばれます。あなたの状況を伺いながら、里親制度の詳細やその後の手続き等について、詳しく説明されます。里親になるには特別な資格は必要ありませんが、子どもを養育するために必要となる条件はあります。そういった説明も詳しくされます。

STEP 3

研修(基礎研修・登録前研修・養育実習)

基礎研修・登録前研修・養育実習等、お住まいの地域によって異なりますが、計5日間程度の研修を受ける必要があります。里親は、子どもたちを一定期間養育していく、責任ある立場になります。研修を通して、子どもにとって、より望ましい養育のあり方を目指していきましょう。

STEP 4

お宅への家庭訪問調査

児童相談所や里親支援機関等の職員が、お宅を訪問し、子どもが安全に安心して暮らしていける家庭環境かどうか、確認をします。

STEP 5

審議会等による審査

里親として適任かどうか、その地域でひらかれる審議会等で審査がされます。

STEP 6

認定および登録

審議会等で、里親として適任と認められた方は、里親として認定され、当該自治体に登録されます。

STEP 7

子どもとの交流
および委託

里親に登録された方が全て、子どもの委託がなされるとは限りません。きょうだいのいる子どもは、きょうだいと共に暮らすことがふさわしいですし、ペットアレルギーがある子どももいたりしますので、子どもの状況にあった里親への委託が検討されます。何より、お互いの相性が一番ですので、面会交流を重ねたうえで、問題がなければ、正式に委託となります。

STEP 8

研修および相談など

委託された後も、児童相談所などが家庭訪問をおこない、里親さんや子どもの相談に応じます。養育に悩むことも少なくないと思いますので、そんな時は、気軽に児童相談所や相談機関にご相談ください。養育里親さんは5年毎に「更新研修」が開催されたり、地域によっては里親さん同士の交流会やスキルアップのための講座などもありますので、そういった機会を通して、子どもにとってのよりよい養育を目指していくことになります。また、子どもたちにとっても、里親さんにとっても、家庭で抱え込まずに社会全体で支えていくことが重要となります。私たちは、その応援をするために、フォスタリングマーク・プロジェクトを立ち上げました。

STEP 9

委託解除

子どもとの相性が合わなかったり、里親さんの事情が変わったりして委託が解除になることもありますが、当初から数日間のみの預かり、という場合や、生みの家族のもとに戻るためや自立のために委託解除、という場合もあります。ただ、委託が終了した後も、子どもやその家族とのかかわりを続ける里親さんも多くいます。

STEP 10

自立に向けて

里親養育は、原則18歳までですが、子どもの状況によっては20歳まで、あるいは大学進学等を理由に22歳まで養育するケースもあります。また、特に生みの親からの支援を受けられない子どもたちが18歳で巣立つことは、子ども自身に大きな負担となります。「アフターケア」といって、巣立った後の子どもたちを見守る取り組みをしている団体等もあります。子どもの自立に向けて、児童相談所や関連団体等と連携しながらともに見守っていきましょう。